富士登山 1

22時に須走口五合目出発。ヘッドライトの明かりを頼りに山小屋目指してひたすら歩く。途中自分の呼吸が人より早いことに気づく、空気が肺の奥まで入らない!焦ると足までいうことがきかなくなり、携帯酸素でだましだまし歩き続けた。荷物持ってもらったり、杖借りたり、みんなに本当に感謝。(このころ睡魔にも襲われ意識がもうろうと、下山の二文字が脳裏をかすめる)何カ所もの山小屋を経て、へとへとになりながらふと見上げた空が明るくなっていた...御来光だ!灰色の雲の隙間から卵の黄身みたいな太陽がすーっと現れた。ようやく自分が雲の上にいることに気がつく。太陽と一直線上に自分がいた。みんな太陽に吸い込まれていくみたいだった。